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1.壁に尻あり

――怪奇! 下半身丸出し妖怪!?

 

『――近頃、深夜の人里を、妖怪と思われる謎の存在が徘徊している。女の下半身だ。上半身はなく、衣服すら身につけていない。それは正体不明ではあるものの無害であり、何をされても抵抗しない。里の男の中でも特に女に飢えている連中は、夜な夜なそれを探しまわっている。丸出しの女性器を、指やら己のナニやらで弄るために――』

 

誰にも言えない秘密の遊びは、いつしか噂になっていた。

けれど、そんなことがどうでもよくなるくらい、この遊びは楽しかった。

今宵も紫は、高貴なる彼女に似合わない、愚かな遊びに興じる――。

(含有:壁尻)

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「万紫に値する」の表紙
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